愛の新世界へようこそ〜!

小学校低学年の頃、よく男の子に間違われた私。
 
それが嫌で髪を伸ばして、だんだん間違われることがなくなったけど、高校生の時、バッサリとショートにした時、久々に男に間違われ。
 
でも、そんなこともすっかり忘れておりました。
 

 
とーっても肩こりの私、海外旅行での楽しみの一つは、各地のマッサージを、リーズナブルな現地価格で楽しむこと。
 
日本円さまさまです。
(当時はね。今は円安でしんどいですが……^^;)
 
カンボジアの首都プノンペンで、華僑経営と思しき中流ホテルに泊まった時、「Massage 按摩1時間4ドル」との張り紙を見つけました。
 
おお、1時間4ドル!とフロントで「マッサージ受けたいんですが」と言ったら、「ちょっとそこで座って待ってて」とロビーで待機。
 
待たされている間に、ロビーの様子をボーッと見ていると、首都だからか、私のような外国人旅行者よりも、スーツを着たビジネスマンらしき人がちらほら見かけられる。
 
座っておけと言われてからしばらく時間が経ち、「あれ、ここ、マッサージって書いてあったよな……?」とやや不安になって張り紙を確認しようとした頃に、
 
「こちらへ」と支配人かマネージャーと思われる男性が私を手招き。
 
「やっとマッサージタイム〜〜〜!」とワクワクしてフロントに行くと、「付いてこい」というふうに、フロント奥の扉を開けて入っていく。
 
赤い絨毯が床に敷かれた、薄暗く、細い通路。
江戸川乱歩の小説に出てきそうな雰囲気です。
「あれ? 私が頼んだの、マッサージやったよな……? えっと、どこに行くの?」と思いながら、男性の後に続きます。
 
通路奥にあった扉を、男性が開くと……、
 
 
 
ガラス張りの向こうに、赤い絨毯が敷かれたひな壇。
 
そのひな壇に、波打ち際に戯れるトドのように佇む
 
露出度の高いお召し物に身を包んだ、真っ赤な口紅の女性たち。
 
薄暗い部屋に、怪しいライトが光ります。

 
 
  
 
なんとも言えない淫靡な光に包まれた光景を目に、「あれ、えーっと、私、なんか間違えたところに迷い込んでません?」
 
確か……、私はマッサージを受けたいと言ったよな?
確かに東南アジアではいろんなマッサージと称して……の店が多いとは聞いているけど……、外観はフツーのホテルやったし……、そもそも、私は女にしか見えないと思うぞ???
 
 
  
軽く混乱している私に、そんなことも気にせず男性が「で、どれがいい?」と問いかけてくる。
 
 
 
えー、そんな……、誰がいいって言われても……。
 
ドキドキしながら、一番力が強そうに見えた女性をご指名。
 
 
 
 
「部屋に行かせますから」みたいなことを言われ、先に部屋に帰って待機。
 
え、一体、今からどんな世界が私を待ち受けているのか……?!
 
確か、マッサージを頼んだだけのはずなのにーーー!と思いながら、部屋で待っています。
 
 
 
 
 
 
部屋に彼女がやってきて、私にベッドにうつ伏せになれと言い、マッサージ開始。
 
「この人、私が買ったと思ってるんじゃないだろうか? 変なサービスをされたらどうしよう……」とドキドキ。
 
マッサージの終盤、足の付根、鼠径部をぐっと強く押され、「!!!」と思いましたが……、大丈夫、私の考え過ぎです。
鼠径部をしばらく押した後、パッと指を離すと、じわ〜とリンパが流れるのが自分でもわかります。
 
ふ〜、と思っていたら「フィニッシュ」の声。
 
 
4ドルお支払いしたら、「次があるから」のような顔をして去っていった彼女。
 
ドキドキ、ハラハラのマッサージ、無事終了です!
 
 
 
 
しかーし、私はどこでどう間違えて、あの怪しい小部屋に迷い込んだのでしょう……???
 
 
ま、4ドルでいろんな経験をさせていただいたので……、よしとします!
 
 
〜古今のあらゆる清純で賢明な魂は誤解を受けた〜
エマーソン

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