私は、かーなーりー、目が悪うございます。
メガネやコンタクトレンズ無しでは、自分の指の数すら、「あれ? 5本? 6本?」というレベル。
度がキツイので、メガネをかけると、目が一回り小さくなってしまいます(^^;;
なので、普段はコンタクト。
当然、寝る時は外しますが、ちょっとうたた寝……の時などは入れたママ。
ほんのちょっとのつもりが、2〜3時間も寝てしまうと、乾燥してしまって目薬ささないとマトモに瞬きできね〜!状態に。
ある冬のことであります。
アメリカはボストンまで、ちいと愛の告白をしに行きました(ちなみに日本人相手)。
あ、詳細は聞かないでね。
大人ですからね。
デトロイト乗り継ぎのボストン行き便で、胸をドキドキさせながらの、渡米です。
10時間を超えるフライトやし、デトロイトまではメガネ姿。
愛の決戦(?!)に備えて、ゆっくりお休みです。
「もう寝えへんし」とコンタクト入れて本を読むも、気づいたら、またグー……。
目薬さしても、なんだか目がチカチカ。
冬のボストン、着いたら一面雪です。
10センチ以上積もった雪の上にさらに、雪が降ってます。
この地で、告白かぁ〜、ドキドキ。
それにしても、目に異物感ありあり。
ホテルに着いたら、いの一番でコンタクト、はずしー。
外したのに左目だけコロコロ?
なんか痛いぞ。
まつ毛が目に入ってる?と鏡を見るも、なんも入ってへんし。
左目が痛いぞ、涙がポロポロこぼれるぞ。
目をちゃんと開けてられへんし、病院に行くしかないけど……、
夜で雪も降ってるしで、涙を浮かべながらタクシーに。
ただでさえ下手な英語、痛さに加え、心細さ・不安さなども相まった涙声では、
「●●病院へ」がうまく伝わらず。
何度も聞き直され、私の職業が「日本語教師」と聞くと、
「なんでお前は、そんなに英語が下手なんだ!」と、私でもわかる「上手ではない英語」を操るヒスパニック系ドライバーに怒られ……、
左目から涙流しながら説教されます。
そして、病院へ着いて、「ここだ」と真っ暗な雪の中、一応病院ではあるけれど電気がついていないところで降ろされ……、
降り積もる雪の中、泣きながら入口を探し、通常の診察時間は終了しているため、時間外診察・緊急の窓口の入り口を見つけた時には優に10分以上経ってました。
結果がどうなるかわからない愛の告白の前の日に、こんな……、と思うとさらに泣けてくる。
とにかくはよ処置してもらって、心を整えねば〜、で、入ったら、人だらけやしー。
病院にさえ着いたらコッチのもん!と思ってたけど、そうは問屋がおろしてくれません(>人<;)
一体何分待ったら診察してもらえるんでしょ?!
開けてるだけでも痛く、涙ポロポロの左目で、ソワソワしながら待つ……。
待てど暮らせど名前は呼ばれず、痺れを切らせて受付まで「まだ?」て聞きに行ったら、ゴソゴソ調べて、こっちへ……と。
やっとこさ診察してもらえる!とホッとして、あとをついていくと、真っ暗な部屋に、歯医者さんの椅子みたいなのが3脚あり、そこに座って待っとけ、と。
涙流しながら、まだかな、まだかな?と、真っ暗な部屋で待つ。
カツコツと足音が聞こえてきて、「ドクター?」と期待し、そのまま通り過ぎられること数回。
時計を見るともう23時。
ああ、異国の地まで来ての愛の告白の前日やのに……。
なんだか無性に悲しくなってきて、暗闇の中、わーんわーんと大声あげて泣く私。
前を通りかかったドクターだか、看護師だかの男性が、「どうした?」と訝しげに入ってきて、幼な子をなだめるように優しく聞いてくれる。ありがと〜〜〜〜〜〜う(´;ω;`)!
そうか、そうか、と聞いてくれて、調べてきてくれたのか、やっとこさドクターのもとへ。
なんでも、乾燥した飛行機の中でコンタクトを入れたまま寝てしまったことが原因で、レンズを外す際に、角膜に傷をつけてしまったとのこと。
目薬をさしてもらって、眼帯をして左目を閉じたままにしときなさい、3日後にまた来なさいとー。
愛の告白をしに、わざわざ大西洋を横断して来たのに!!!
眼帯姿で愛の告白……(T_T)?!
乙女な私は、お気に入りの服を着よう……、とうーんうーんと考えてスーツケースに詰めてきたのに、独眼竜。
*
海を渡っての愛の告白前に眼帯姿になったことを、「残念」と捉えることもできる。
でも、緊張して何から話したら……という時に、「え、どうしたん? その眼帯」と話のつかみ、バッチリ! よかった〜〜〜!とも取れる。
同じ事象であっても、自分がどのような解釈を与えるかによって、見え方はまったく異なってくる。
その解釈を選ぶのは、自分。
解釈力は筋力と同じ。鍛えれば、鍛えるほど、幅広い解釈ができるようになってくる。
そして……、願わくば、私の失敗事例を「自分だったら……」と解釈力トレーニングの材料に使っていただけたら幸いです(・∀・)b
あ、ちなみに、結果は聞かないでね。
大人ですからね。
楽観主義者はドーナツを見、
悲観主義者はドーナツの穴を見る。
〜オスカー・ワイルド〜